MUSICAL FEATURES
Autodubは、DUBスタイルの双方向ステレオ・センド/リターン回路を実装するディスクリート回路のステレオVCAです。特徴的なプッシュボタンを介して入力信号のコピーがステレオ・センドから外部モジュールに送られます。作動モードに関係なくボタンを押すことで出力されるゲートを利用してエンヴェロープ等の外部イベントをトリガーし、CV入力に戻すことでダブ効果の自動化や信号のフェードイン/アウトを作成できます。
HOW TO USE
Autodubは、ライブパフォーマンス志向のエフェクトセンド・アクティベーションボタンを介したDUBスタイルのエフェクト、およびイベント生成が可能なDCカップリングのステレオVCAです。
SEND VCAは、モジュール最下部にあるモメンタリ/トグル作動を選択できるボタンで有効化されます。VCAを制御するノーマライズされた電圧は、このボタンのそれぞれON/OFFになる度に、クリックレスのミュート解除/ミュートを示します。SEND VCAは外部CVを使用してコントロールすることも可能で、この場合、ボタンはCV信号を有効化/無効化します。
GATE出力は、ボタンが有効になるたびにゲート=ハイを提供します。この機能は、ボタンがON状態の時にエンヴェロープ、VCスイッチ、バースト、またはシーケンスの進行や他のコントロール信号といった外部モジュールのタイミング制御を可能にします。このような時限的なCVは、外部モジュールの変調可能なパラメータや、本機のSEND VCAのCV入力にルーティングすることで、より動的なフェードやモジュレーションでエフェクトセンドのレベルをコントロールすることを可能にします。
Dry/Wetミキサーでは、SENDがリターン入力にルーティングされる場合、元の入力信号で最大2倍のゲイン、RETURN信号で最大4倍までのゲインを微調整できます。この場合、LEVELコントロールは潜在的なゲインを完全に減衰または達成します。
また、DCカップリング設計のAutodubはオーディオ信号の処理だけではなく、CV信号を対話的にミックスしたり、より高いレベルが必要な場合はこれらの信号をブーストすることも可能です。
INPUT
SEND VCAへの入力で、本機のメイン入力です。L-Rの入力はノーマライズされており、L入力にパッチされたモノラル信号はR入力にも適用されます。随伴するステレオL/Rペアの信号、または2つまでの個別のモノラル信号のいずれかを入力として使用できます。
CV-IN
SEND VCAのCV入力。外部CVを利用してSEND VCAをコントロールしたい場合に使用します。LEVEL/CVノブは着信CVのレベルに依存してゲインを定義し、追加のゲインを可能にしながら標準的なCVレベルに対応するように設計されています。ユニティーゲインを達成するための最小電圧レベルは約3.75Vです。従って、5VのLFOから10Vのエンヴェロープまで、ゲインに余裕を持って使用できます。また、外部CVなしでモジュールを使用するために、このジャックには約10VのDC電圧がノーマライズされています。LEVEL/CVノブがおおよそ中央の位置の時、SEND出力でユニティーゲインが得られます。5Vの信号でのユニティーゲインは、ノブがおおよそ3時の位置となり、これらのノブ位置を超える設定で追加のゲインを獲得できます。10VのCVで最大+6dBです。
SEND
SEND VCAの出力です。AutodubをシンプルなステレオVCAとして使用する場合は、これらの出力から信号を取り出します。直接VCAとして使用する場合でも、エフェクトセンドのパッチで使用する場合でも、SEND ACTIVATION BUTTONを使ってノーマライズされた、または外部からパッチされたVCAの制御電圧を有効化します。このボタンは、ON/OFFの遷移において素早い平滑化の動作を示すため、クリックやポップノイズのないミュートとして使用できます。エフェクト・ループを構築するには、このSEND出力から任意のエフェクターの入力にパッチし、エフェクターの出力を本機のRETURN入力にパッチします。
RETURN
Dry/WetミキサーへのRETURN入力です。これらの入力もまたL-Rでノーマライズされており、L入力にパッチされたモノラル信号はR入力にも適用されます。随伴するステレオL/Rペアの信号、または2つまでの個別のモノラル信号をREATURN入力として使用できます。SEND VCAとDry/WetミキサーへのRETURNによって、エフェクト・ループが完成します。ただし、SEND VCAとRETURN入力を必ずしもループに関連づける必要はありません。例えば、外部処理のためにSEND VCAにオーディオまたはCVをパッチし、RETURN入力を使用して追加の外部オーディオまたはCVソースを元の入力信号とミキシング、またはブーストしたい場合などです。RETURN信号のレベルはDry/Wetコントロールで制御します。
GATE
この出力は、SEND ACTIVATIONボタンがON状態の時に10Vのゲートを生成します。これはエンヴェロープ・ジェネレーター等の外部モジュールの起動に利用できるほか、シーケンサーの進行やトリガー可能な他のCVイベントの生成に使用できます。これらの機能は、SENDボタンがONの時はいつでもアクティブになるようタイミング調整されるため、これらのCVイベントを利用してSEND VCA、FXモジュールのパラメーター、またはAutodubと同期したい他の様々な機能のモジュレーションに使用できます。
OUTPUT
Dry/Wetミキサーからの最終出力であり、メイン入力へのオリジナル信号とRETURN信号のミックスが含まれます。DRY-WETとラベルされた小さなノブは、このミックスされた出力のレベルを下記のようにコントロールします。
DRY-WET
この小さなノブは、メイン入力へのオリジナル信号とRETURN信号とのミックス・バランスをコントロールし、信号に+6dBまでのゲインを追加する能力を備えます。このノブを中央位置に設定することで、メイン入力のオリジナル信号がオーバーダビング・エフェクトの場合に一般的なユニティーゲインとなります。RETURN信号もまたこの位置でユニティーゲインに設定されますが、エフェクト・ループを構築する場合はLEVEL/CVノブがRETURN信号のプリ・ゲインに影響することを考慮する必要があります。CV INのセクションでも触れたように、LEVELノブを中央位置に設定すると10VのCVではユニティーゲインのSENDレベルとなり、5VのCVではおおよそ3時の位置となります。中央位置からわずかに左右にずらすことで、DRYとWETのバランスを微調整することが可能で、11時から1時程度の範囲で必要に応じて数dBが提供されます。これ以上の範囲にノブ値を設定することでDRY-WET比を大きく変更し、最小値ではDRY信号に、最大値ではWET信号にそれぞれ+6dBのゲインを追加し、増幅されない側を完全に減衰します。オーバーダブ効果の用途では、通常このコントロールは中央位置に設定し、必要に応じた微調整のみを実行します。オーディオやCVをブーストするために、ゲイン調整されたメイン入力のオリジナル信号のコピーを作成したい場合、またはレベルの低い信号にゲインを追加できる能力を持つ完全にWETのRETURN信号が必要な場合、または他のモジュールをオーバードライブしたい場合は、追加のゲインを利用できます。
LEVEL/CV
SEND VCAのゲインとアッテネーションをコントロールします。前述のとおり、このコントロールは使用するCVの最大電圧レベルに応じてSENDのゲインに+6dBまでを追加することが可能です。CV INにはデフォルトで10Vの電圧がノーマライズされており、ノブが中央位置でSEND OUTPUTのレベルはユニティーゲインとなり、最大値で約+6dBのゲインとなります。5VのCVの場合、約3時の位置でユニティーゲインを提供し、最大値では約+4dBです。このコントロールが最大値に設定されている場合は、3.75Vの低いCVを使用してユニティーゲインのSENDレベルを獲得できます。このノブが最小値に設定されている場合、あらゆるレベルのCVが完全にアッテネートされ、SEND出力から信号は出力されません。
MODE SWITCH
SEND ACTIVATIONボタンの作動を決定するスライド式のスイッチ。 左側、閉じられたサークルの位置でモメンタリ・モードに、右側の分割されたサークルの位置でトグル・モードとなります。モメンタリ・モードでは、ボタンが押し下げられている間だけ緑色のLEDが点灯し、SENDが有効となります。この動作はボタンを押すと即座に実行されます。トグル・モードでは、ボタンを押すたびにSENDの有効/無効が切り替わります。この動作は、ボタンをリリースするタイミングで即座に実行されます。状態を事前に読み込むこの作動は、SENDのタイミングが重要な場合に特に役立ちます。モード間の切り替えを実行した場合は、トグル・モードの最後の状態が維持されます。
SEND ACTIVATION BUTTON
ボタンを押すことでSEND VCAをアクティベートし、GATE出力ジャックから10Vのゲート信号を出力します。前述のとおり、ボタンの作動はMODE SWITCHで選択可能で、モメンタリまたはトグル、どちらかのモードで機能します。ボタン中央の緑色の四角形は照光式で、このボタンが有効な状態であり、SEND VCAが開いており、GATEジャックからゲート=ハイ信号が送信されている時に光ります。