MUSICAL FEATURES
Archer’s Rigは多彩なデジタルノイズ生成アルゴリズムとフルアナログのシグナルプロセッシングを取り揃え、鋭く切れ味のあるハイハットや高音域のパーカッション音を生み出すドラムモジュールです。またシグナルプロセッサーとしても動作し、入力音をフィルター、ディストーション、VCAを含む多用途のアナログチェーンで処理することも可能です。
ランダマイザー、96のプリセットメモリ、およびSelect Busとの互換性を備えており、広範かつ個別の音色パレットを作成するための強力なツールとなっています。
- アナログ/デジタルのハイブリッドアーキテクチャのハイハットモジュール
- クラシックなものから個性的なハイハット、シェイカー、ベルなど幅広いサウンドを提供
- 13のソースアルゴリズムと9つのオーディオエフェクトを組み合わせたデジタルオーディオジェネレーター
- VCF、VCA、ディストーション、ローカットフィルターを含むアナログプロセスチェーン
- オープンハットとクローズドハットは排他的に再生(チョーク)
- 各パラメーターに独立した量を設定可能なランダムソース
- ベロシティ入力によるダイナミックなフレージング
- CVとSelect Busリコール対応の96プリセットの不揮発性メモリ
How To Use
Archer’s Rigはデジタル/アナログのハイブリッドアーキテクチャを採用しています。デジタルセクションは、通常のVCOのように持続するノイズ音を発生しエフェクトをかけます。ノイズソースやエフェクトは様々なタイプを選択できます。デジタルセクションではまたアナログセクションにモジュレーション信号を送ります。アナログセクションは、VCA、マルチモードVCF、ディストーション、およびローカットフィルターの順番で構成されます。
Interface
マウスオーバーで各部の説明が表示されます
設定項目
Archer’s Rigでは、デジタル部分のノイズソースやエフェクト、フィルターやゲインレベルなどの設定が可能です。設定方法は、Selectで設定項目を選び、+/-ボタンで項目の値を選択します。以下が各設定項目値についての説明です。
ノイズソース[SRC]ノイズソースとして選択できるのは以下のリストです
- メタル クラシックなメタリックノイズソースで、6つのデチューンされたスクエア波から成ります。
- 808 808ハイハットソースに近い周波数比を持つ6つのスクエア波と、少量の追加ノイズ。
- XOR XORプロセッサで処理された6つのスクエア波。
- DR110 4つのスクエア波とホワイトノイズジェネレーター。このソースはDR110ハイハットにインスパイアされています。
- ノイズ レートリデューサーとスペックルノイズを混ぜたホワイトノイズソース。
- グレイン シェイカーに使いやすいグラニュラーノイズ
- 909 909ハイハットソースに似た音源。
- EEPROM 80年代のサンプルベースのドラムマシンにインスパイアされたソース。
- FM 1つのスクエア波が2つ目のスクエア波で変調されます。複雑な周波数比により非調和音源を提供します。
- クロスFM FMと同様ですが、スクエア波がクロスモジュレーションされ、よりカオスで非調和的なノイズソースを生成します。
- レゾナンスノイズ ノイズソースで周波数変調されたスクエア波から成るソース。
- ベル 2つのデチューンされたスクエア波で、電子カウベルサウンドを作るのに最適です。
- サイン エフェクトセクションで歪ませるためのシンプルなサイン波。
- 外部 このモードではデジタルノイズソース(ノイズソースとエフェクト)がバイパスされ、アナログプロセスチェーンに直接アクセスできます。外部信号をTune CV入力に接続し、アナログセクションで処理します。チューニングとエフェクトパラメーターは無効になります。
ノイズエフェクト[FX]ノイズエフェクトとして選択できるのは以下のリストです
- FM 内部のサイン波がチューニングパラメーターを変調します。
- リングモジュレーション 内部のスクエア波とデジタルソースのリングモジュレーション
- コムフィルター ディレイラインを使用してコムフィルタリング効果を提供します。
- メタライザー オーディオバッファを破壊し金属的な質感を与えます
- チューニングLFO チューニングにLFOを適用します
- アンプLFO 音量にLFOを適用します
- アップフィルターエンベロープ 振幅エンベロープをVCFの周波数に適用します。
- ダウンフィルターエンベロープ アップフィルターエンベロープと同様ですが、エンベロープが逆になっています。
- サンプルレートリデューサー デジタルローファイエフェクト
フィルタータイプ[FILT]マルチモードフィルターのフィルタータイプは、以下から選択可能です
- ハイパス 3ポールハイパスフィルター
- レゾナントハイパス ハイパスフィルターのレゾナンスバージョン
- バンドパス 2ポールのハイパスと1ポールのローパスで構成されたバンドパスフィルター
- ピーク バンドパスフィルターのレゾナンスバージョン
フィルターレンジ[RNG]アナログプロセッサーの最後段のローカットフィルターの設定と、マルチモードフィルターのレンジを設定します
- Full ローカットは150Hzです
- Low 中低域(1kHz以下)をカットしますイパスフィルターのレゾナンスバージョン
- Medium 6kHz以下をカットします
- High 10kHz以下をカットし、高域のみを保ちます
ゲイン[GAIN]ゲインを設定します。0-9の値ではクリーンな音量調節、A〜Jではディストーションがかかります
ベロシティ[VLCT]Archer’s Rigには、レベル/ゲインに作用するユニポーラーベロシティ入力があります。トリガー入力でトリガーを受信するたびに、ベロシティ入力で受信したCVをサンプリングします。これにより、モジュールはサンプル&ホールドを組み合わせたVCAとしての機能を持ちます。VLCT設定では、ベロシティ入力で0Vを受信したときの最小レベルを設定できます。ベロシティ入力はパッチされていない場合は5ボルトに内部結線されていることに注意してください。
プリセット
Archer’s Rigには、96のプリセットを保存できる不揮発性メモリがあります。プリセットには、選択したソースとエフェクトタイプ、フィルタータイプと範囲、ゲイン設定、アクセントレベル、およびすべてのランダマイズ量とノブ値(クローズドハットのディケイオプションを含む)が保存されます。また、ハイハットバンク、その他のパーカッションバンク、およびランダマイズされたパーカッシブサウンドバンクを特徴とする3つの工場出荷時プリセットバンク(A、B、C)が含まれています。
プリセットのロード
プリセットをロードするには、LOADボタンを押します(ボタンがオンになります)。SELECTボタンを使用してロードするバンクを選択し、ディスプレイと+/-ボタンを使用してスロットを選択します。各バンクには1からGまでの16スロットが利用可能です。スロットを閲覧する際、リストの最後に「r」と「i」の値が各バンクに表示されます。「r」プリセットをロードすると、操作準備が整ったランダムプリセットが生成されます。「i」プリセットをロードすると、すべてのパラメーターが初期状態に設定され、ゼロからサウンドデザインを開始できます。各スロットリストの最後の値はダッシュ「-」で、プリセットをロードせずにロードメニューを終了できます。
上記の操作をする際、LOADボタンを押しながら操作するとプリセット選択が確定せず、ロード前に音をプレビュー可能です。
プリセットのセーブ
プリセットを保存するには、SAVEボタンを押します(ボタンがオンになります)。メインメニューの6つのLED[E]とセレクトボタン[D]を使用して、プリセットを保存するバンクを選択し、ディスプレイと+/-ボタン[G]を使用してスロットを選択します。各バンクには1からGまでの16スロットが利用可能です。各スロットリストの最後の値はダッシュ「-」で、プリセットを保存せずにセーブメニューを終了できます。
オプションメニュー
オプションメニューでは、Select Busとリミッターオプションを有効または無効にすることができます。オプションメニューに入るには、SAVEボタンとLOADボタンを5秒間押し続けます。ディスプレイに「o」が表示されます。オプションメニューを終了するには、SELECTボタンを押します。
リミッターオプションは、エンベロープのホールドステージを短縮することで、実際のリミッターの効果をシミュレートし、よりパンチのあるハイハットを実現します。
Select Busの動作には3つのオプションがあります。LEDがオフの時は、Select Busはオフです。LEDがオンの時は、Select Busがオンになり、モジュールはアクティブバンク内の16プリセットの保存/読み込みメッセージを処理します。LEDが点滅の時は、Select Busがオンになり、モジュールはすべてのバンクにわたる96プリセットの保存/読み込みメッセージを処理します。
ファクトリーリセット
工場出荷時のプリセットと設定にリセットし、メモリをクリアするには、モジュラーシステムの電源を入れる際にクローズドハットディケイボタンを押し続けます。ディスプレイに「F」(ファクトリー)が表示されます。ロードボタンを押すとファクトリー状態かを確認できます。