MUSICAL FEATURES
この3HPのエキスパンダーをRYK Vector Waveモジュールに接続することで、V/Oct入力とGate入力をそれぞれ3つずつ追加します。これにより、Vector Waveを4ボイスのマルチティンバー・シンセモジュールとして使用できるようになります。
HOW TO USE
Vector Waveとエキスパンダーの設定
付属の接続用ケーブルを使って、Vector Wave本体背面にある12ピンのヘッダとエキスパンダー・モジュールを接続します。
この時、両方の基板にラベルされた’stripe’の表示とケーブルの赤いストライプが合うように注意します。
接続する向きを間違えたり、誤って電源用の10ピンヘッダに接続した場合、モジュールが故障する可能性があります。
後に背面へのアクセスが必要になるため、ユーロラックから外した状態で設定を進めます。
基板上の金属ピンがラックの金属部分に触れないよう、必要に応じてモジュールを紙やプラスティックなど、導通しない素材の上に置きます。
エキスパンダーの背面、モジュールの上部分に一方が0V、もう一方に5Vとラベルされた小さなスイッチがあります。このスイッチを0Vに設定します。
次に、お手持ちのVector Waveをエキスパンダーに校正します。
灰色のボタンと青色のボタン(ENV/LFO)を押したまま、ユーロラックの電源を入れてVector Waveを起動します。
スクリーンの表示が完了するまで2つのボタンを押し下げたままにします。スクリーンに‘CALIB’の文字が表示されます。
下段左端のノブを操作して‘EXP CAL’[Expander Calibration]を選択し、下段右端のノブをクリックして校正を開始します。
この作業は2つの段階を経て完了します。はじめに、エキスパンダー背面での設定の通り、モジュールは0Vに校正します。
続いて、ディスプレイが5Vを示します。この表示を確認した時点で、素早くスイッチを5Vに設定します。
校正が終了すると、ディスプレイに‘DONE’の文字が表示されます。
スイッチ設定を0Vに戻し、ラックの電源を落としてVector Waveを終了します。
以上でエキスパンダーを使用する準備が完了します。
エキスパンダーは、Vector WaveのMULTモードで使用できます。
Setting Menuに入ってMODEを選び、オプションからMULTを選びます。
これにより、Vector Waveの各バンクが個別のシンセボイスとして機能するようになり、それぞれが独立したV/OctとGate入力のペアによってコントロール可能となります。
バンクAがVector Wave本体のV/OctとGateジャックにアサインされ、 バンクB,C,Dはエキスパンダーの各V/OctとGate入力にそれぞれアサインされます。
各バンクのサウンドを個別に設定することで、これらを独立したボイスと使用し、マルチ・ティンバー設定を作成します。
これにより、各ボイスに対して異なるシーケンサー、またはキーボードなどを使用することも可能になります。
また、エキスパンダーを、例えばCVキーボードを使用したポリフォニックのコントローラーとして使用したい場合は、任意のバンクを他の全バンクに複製します。
この作業には、オシレーター・メニューの‘CPY TO’と‘ALL’オプションを使います。
なお、Settings MenuのOutputオプションから、各バンクをL or R Outputジャックのどちらに送るかを設定することもできます。