MUSICAL FEATURES
Blindsは4チャンネルの電圧コントロール可能なポーラライザーです。使用方法によってはリングモジュレーターやバイポーラーVCAとも呼ばれます。各チャンネルへの2つの入力はCV/オーディオどちらの信号も入力可能です。
VCAに似ていますが通常のVCAと違う点は、モジュレーション入力にマイナスの電圧が入力された時にゲインが0となるのではなく、入力シグナルが反転して出力される点です。マイナスの電圧が大きいほど、反転された出力も大きくなります。通常のVCAではあくまで大きさのみをモジュレーションしますが、バイポーラーVCAでは向きもモジュレーション可能です。
また別の表現をすると、Blindsの各チャンネルでは、シグナル入力とモジュレーション入力が、符号も含めて掛け算されます。正確には、モジュレーション入力への電圧はアッテヌバーターで調整された後、ゲインノブ分の電圧が足し算または引き算されます。その値とシグナル入力の電圧を掛け算した数値が、電圧として出力されます。シグナル入力は、パッチされていない場合5Vが内部結線されています。この場合はCV入力へのシグナルのアッテヌバーター+オフセットとして各チャンネルを使用できます。
この性質を使うと、例えばシンプルなLFO同士をシグナル入力とCV入力に入れて複雑なLFOを作り出したり、向きまで変化するモジュレーションエンベロープを生み出すことができます。またオーディオ同士を入力してリングモジュレーターとしても使用することができます。クロスフェーダーやパンナーとしても使えます。
オフセットやミックス機能などもついており、モジュレーションの向きや大きさをコントロールする為の中心的なモジュールとして、非常に重宝します。同じくMutableのKinksと組み合わせると更に強力なモジュレーションツールになるでしょう。
Interface
マウスオーバーで各部の説明が表示されます
パッチ例
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バイポーラーLFO→ユニポーラーLFO:
シグナル入力にパッチせず、マイナスからプラスまで動く(バイポーラー)LFOをモジュレーション入力にパッチします。ゲインノブを右側で十分に上げ、アッテヌバータも右側にすると、プラスの範囲でのみ動く(ユニポーラー)なLFOに変換できます。 -
クロスフェーダー:
クロスフェードさせたいシグナルの1つ目をCH1のシグナル入力に入れ、2つ目をCH2のシグナル入力に入れます。ゲインノブをCH 1とCH 2を右側で同じ位置にします。クロスフェードに使うCVをマルチプルなどで分岐してCH1とCH2のモジュレーション入力にパッチします(2チャンネルで同じCVを入力)。アッテヌバータをCH1はプラス、CH2はマイナス側にして同じ程度にします。CH 2の出力からシグナルを取り出します。 -
リングモジュレーター:
掛けあわせたい2つのオーディオシグナルをシグナル入力、モジュレーション入力に入れます。アッテヌバータを真ん中から右にずらしてリングモジュレーションをかけます。ゲインノブは0時からずらすと、シグナル入力への原音が出力に混ざります。