JACKS and KNOBS
X-CLK
2.5V以上のゲートやクロックシグナルが入力されるとシーケンスがX方向にひとつ進みます。Snakeモードの時は、シーケンスを1つ進ませるクロックインプットとして動作します。
X-MOD
Reneのシーケンスを更に変更させるためのインプットで、ゲートシグナルを入力します。ゲートシグナルがどのように作用するかは、PGMページのX-Funセクションで決定します。
X-CV
ここに入力されたCVは座標に換算され、入力されたCVの分だけX座標を余分に進めます。パッチングされていないときは内部結線により5Vが供給されるため、アッテネータをひねるだけでシーケンスのX座標が変化します。Snakeモードの時は、シーケンス上を入力CVの分だけ余分に進めます。
X-CV Attenuator
X-CVのアッテネータ
Y Axis Section
Y方向に関するクロックやMODを行うためのジャックで、役割はXの対応するものと同じです。ただしSnakeモードでは、Y-CLKやY-CVはシーケンスの選択に用いられます。
Sensitivity Adjust
タッチプレートの感度を調整するノブです。感度を上げたい時は時計回りに回してください。
PGM 1(PGM Page Select)
ProGraMページを選択するプレートです。ProGraMページは
- – Access
- – X-Gate
- – Y-Gate
- – X-Fun
- – Y-Fun
- – Q
と並んでおり、押すごとに順番にアクセスできLEDで現在のページが示されます。
PGM 2
PLAYページ(メインのモード)の時、いくつかのグリッドを押さえたままこのプレートを触ると、指を離してもそのグリッド間のみでのシーケンスをホールドしてくれます。また長押しで全ての設定を保存します。PGMページの場合はプレイ用ページに戻ります。
QCV Output
クォンタイズCV出力。現在アクティブなステージのノブに対応する電圧が出力されます。電圧はピッチ用にクォンタイズ(設定はProGraMページのQで行います)されています。4オクターブのレンジを持ちます。
またQの設定によってはStored Quantize Voltageがここから出力され、その場合はノブに対応する電圧でなく、メモリーされている電圧が出力されます。
CV Output
CV出力。現在アクティブなステージのノブに対応する電圧が出力されます。QCVと違い電圧はピッチ用にクォンタイズされず、ノブの値が常に反映されます。0-4.5V
G-X Output
ゲートシグナル出力。X-GateページでONになっているステージに、XCLKによって到達するとゲートシグナルが出力されます。ゲートの長さはXCLKの長さとなります。これらの動作はX-Funページのロジック設定によって変更されます。
Snakeモードの時、この出力はXCLKの長さを反映せず2msの短いゲートシグナルとなります。
G-Y Output
ゲートシグナル出力。Y-GateページでONになっているステージに、YCLKによって到達するとゲートシグナルが出力されます。ゲートの長さはYCLKの長さとなります。これらの動作はY-Funページのロジック設定によって変更されます。
Snakeモードの時、この出力はYCLKの長さを反映せず2msの短いゲートシグナルとなります。
CV Programming Grid
ノブによってQCV/CVから出力される電圧を設定します。
Touch Grid
Playページではタッチすることでシーケンスがそのポジションへ移動します。 ゲートやAccessやQなどの設定でも使用します。Playページだけでなく、設定ページでTouch Gridを演奏感覚で使用することも可能です。
MUSICAL FEATURES
日本語マニュアルあります。
Reneでは、XCLKとYCLK2つのクロック入力を持ち、これが4X4のグリッド上での動きを決定します。(スネークモードでない)通常モードでは、XCLKによりアクティブなステージは右に1歩進み、一番右の場合は一番左に進みます。YCLKによりアクティブなステージは上に1歩進み、一番上の場合は一番下に進みます。またX-CVとY-CV入力によって、XとYの座標をCVに応じてシフトすることができます。
Reneは指での演奏性がとても高く、4×4のタッチグリッドに触ると、そのステージに移動することができます。また幾つかの指で複数のグリッドを押さえると、そのグリッド間のみでシーケンスを行います。その時にPGM2ボタンを押すと、指を離してもそのグリッド間のみでのシーケンスをホールドし、もう一度PGM2ボタンを押すと戻ります。
このようなシーケンスと演奏がReneの操作の出発点ですが、6種類のProGraMページの設定を変えることでReneでは様々なシーケンス設定を行うことができます。ProGraMページへはPGM1ボタン(Touch Gridの上に位置するプレートの左側)をタッチしてアクセスします。ProGraMページでは、各グリッドへのアクセス、ゲートのON/OFF、MOD入力の設定やシーケンスモードの設定、クォンタイザーの設定などを行えます。
Reneは以下のような特徴があります。
- 最小限のインプットから、音楽的かつコントロール可能なバリエーションを最大限に生み出すことができます。
- 全てのプログラミングはリアルタイムにパフォーマンスの一環として行うことができます。むしろプログラミングをリアルタイムに行うことはReneのパフォーマンスにおける最大のコツです。
- 最大で同時に4つのクロックシグナル、2つのCVを入力することができるため、複雑で音楽的なパターンを作ることができます。
- DPO等のピッチコントロールにも役立つクオンタイズされたCV(QCV)出力(スケールもプログラム可能)
- 音色等のコントロールに役立つクォンタイズされていないCV出力
- 2種類の異なるゲート/パルスシーケンス出力はイベントの合図のシグナルやMATHSなどのエンベロープのトリガーとして役立ちます。
- Pressure Pointsとも相性が良いです。
ProGraM PAGE
各種のProGraMページとその設定内容は以下の通りとなります。
Access
16のステージのどこをアクセス可能とするかを設定できます。Reneではノブが点灯していないアクセス不可のステージに来ると、次のアクセス可能なステージまで飛ぶ(SEEK)か、対応する時間分お休み(SLEEP)します。SEEKかSLEEPかの選択は、X-FunまたはF-FunのSEEK/SLEEP設定(XY共通)で行います。
X-Gate
G-X出力からゲートを出すステージを設定します。
Y-Gate
G-Y出力からゲートを出すステージを設定します。
X-Fun
X方向のシーケンスの様々な設定を行います。 一部の設定はY-Funでの設定と共通です。各設定項目がグリッドに対応しており、ノブの点灯で設定状態が示されます。設定はお互いに関係ないものもあれば関連しあったものもあり、やや複雑ですがこの設定をマスターすることでReneの利用価値が格段に上がります。各設定については、更に下の”X-Fun/Y-Fun詳細”をご覧ください。
Y-Fun
X-Funと同様の設定をY方向に対して行うことができます。 一部の設定はX-Funと共通です。
Q
クォンタイズ設定です。16個のグリッド中下側12個が12音階に対応し、QCVから出力される電圧がどの音階を出力するかをグリッドのON/OFFで設定できます。各タッチグリッドの対応する音階はタッチグリッド左側のキャプション(C〜B)を参照してください。
また、音階以外の上4つのタッチグリッドはクォンタイズ設定と、各ノブが示す音階をメモリーするために使い、長押しすることで4つのプリセットとして機能します。そしてメモリーした状態(Stored Quantized Voltage)を呼び出しているときは、ノブを回してもQCVから出力される電圧にはもはや反映されません。メモリーされたノブ設定に対応する電圧が出力されます。CVの出力電圧のみがノブを反映したものになります。この設定にすることで2つの独立なCVを出力できるようになり、QCVをピッチ、CVを音色に関連するパラメータのコントロールなどに使用することができます。この状態(Stored Quantized Voltage)を抜けるには現在のメモリーに対応したタッチプレートを再度押してください。
X-Fun/Y-Fun詳細
X-Funページで設定できる各項目の詳細です。 各タッチグリッドの左側にプリントされているキャプションを参照して、どのグリッドがどの設定かを把握してください。
論理演算について
X-FUNの設定のいくつかでは論理演算による設定が現れます。これは2つのON/OFFを入力として、そこから一つのON/OFFを導くような演算なので、リズムパターンの生成などに使えます。様々な分割数のクロックや時間的に変化するゲートなどをX-MOD等に入力することで、例えば同じステージにとどまったまま2回ゲートを出すといったことも簡単にできるようになり、生まれるシーケンスが非常に自由度の高い有機的なものになっていきます。
下の図ではAND,OR,XORがAとBという2つのゲート信号を入力として、どのようなゲートが出力されるかを示しています。例えばAがXCLK、BがX-MODだとすると、CLK By Mod設定に応じて、出力されるシグナルは下のようになります。ANDは”どちらもONの時ON”、ORは”どちらかがONならON”、XORは”どちらかだけがONの時ON”を出力するような演算です。
FWD/BWD/PEND
最上段左3つのグリッドで行う設定です。シーケンスの方向を示します。FWDは右方向、BWDは左、PENDは往復です。FWD/BWD/PENDはどれか一つしか選択できませんが、これらのモードと次のSNAKEモードは併用できます。
SNAKE
最上段一番右のグリッドをONにすると、SNAKEモードと呼ばれるシーケンスモードとなり、YCLKではなくXCLKのみで16個のステージをシーケンスしていくことができます。SNAKEモードではYCLKやY-CVによって16個のステージをシーケンスする経路をトリガーで切り替えたり、CVで指定することができます。Y-CVにパッチしていないときはY-CVのアッテネータでシーケンス経路を切り替えられます。SNAKEモードでのシーケンス経路のリストはマニュアルをご参照ください。SNAKE設定はX-FUNとY-FUNで共通です。
SEEK/SLEEP
一番左下のグリッドで設定します。Accessページでアクセスしないステージにシーケンスが来た時の挙動を示します。OFFの時次のアクセス可能なステージまで飛び(SEEK)、ONの場合は対応する時間分お休み(SLEEP)します。X-FUNとY-FUNで共通の設定です。
CLK RST
上から2段目、一番左のグリッドによって設定します。ONの時、X-MODにゲートを入力することによってシーケンスのX座標が0まで戻ります。
GLIDE
下から2段目の一番左のグリッドによって設定します。ONに設定すると、X-MODのゲートがONの間、X方向にステージが移動する際のピッチ変化にグライドがかかります。GLIDEはX-MODとY-MODで別々にかかるわけではなく、どちらかでしか設定できません。
CLK by MOD LOGIC
上から2段目、右3つのグリッドで行う設定です。デフォルトでは、XCLKにクロックを入れることでX方向にステージがシーケンスしますが、ここの設定次第では、XCLKとX-MOD両方のゲート情報を使ったクロックシグナルを作り出し、X方向のシーケンスを行います。
どのように両方のゲート情報を使うか(論理演算)で3つのタイプがあり、3つのグリッドからどれかを選んで選択します。左からAND、OR、XORとなります。
例えばXORを選ぶと、XCLKとX-MODのどちらかだけがONの時にONとなるようなゲートシグナルをX方向のクロックとして使うようになります。
Gate by MOD LOGIC
上から3段目、右3つのグリッドで行う設定です。デフォルトでは、X方向にステージが進んだ時にX-GateがONになっているとG-X出力からゲートが出力されますが、ここの設定次第では、X-GateのON/OFFとX-MOD両方のゲート情報を使ってG-Xから出力されるシグナルを作り出します。どのように両方のゲート情報を使うか(論理演算)で3つのタイプがあり、3つのグリッドからどれかを選んで選択します。左からAND、OR、XORとなります。
例えばANDを選ぶと、X-GateがONでX-MODがONの時のみG-Xからゲートが出力されます。
Gate by Opposing CLK
一番下の段、右3つのグリッドで行う設定です。デフォルトでは、X方向にステージが進んだ時にX-GateがONになっているとG-X出力からゲートが出力されますが、ここの設定次第では、X-GateのON/OFFとYCLK両方のゲート情報を使ってG-Xから出力されるシグナルを作り出します。どのように両方のゲート情報を使うか(論理演算)で3つのタイプがあり、3つのグリッドからどれかを選んで選択します。左からAND、OR、XORとなります。
例えばORを選ぶと、YCLKが入力されるかX-GateがONの時にG-Xからゲートが出力されます。
DEMO
論理演算の設定
ReneとPressure Points
ReneとWogglebug
ReneとTempi