MUSICAL FEATURES
その他次のような特徴があります
- FMとPhase Distortionをフル活用したシンセシス
- 8オクターブの変化に耐える1V/Oct入力
- 周波数<0で波形を反転することでFMの定義を拡張したThru Zero FMを採用。外部FM入力つき
- スライダーを使用したモジュレーションマトリックス設定
- ボタンを使用したパラメータ選択
- 分かりやすい128×32 OLEDディスプレイには音階や周波数に加えてモジュレーション情報やメニュー設定も表示可能です
- モジュレーションに使用できる2つの内部サイン波オペレーターはプライマリーオシレーターの周波数に対してクォンタイズや周波数比の固定が可能
- 96kHzサンプルレート
DEMO
How to Use
Primary Oscillator Section
Primary Oscillatorセクションではメイン出力となるオシレーターの波形の基本設定をコントロールします。粗い周波数ノブ、細かい周波数ノブでベースとなる周波数を設定します。周波数以外に、Foldノブを通してPhase Distortion、Umbrage、Resonanceの3つのパラメータが設定可能です。Fold Selectボタンからパラメータを選択後、Foldノブで設定してください。他のパラメータを選択すると、前にコントロール対象だったパラメータの値はロックされますが、CVを使ってコントロール可能です。Fold CVで3つのうちどのパラメータをコントロールするかはオシレーターメニューのCV Destinationから設定できます。
エンコーダーを押しながらFold Selectボタンを押すとオシレーターの設定メニューにアクセスできます。
- Octave: オシレーターの周波数を±2オクターブの範囲で、1オクターブ単位でシフトします
- Unison: ユニゾンの有無、デチューンを設定します(エンコーダーを押しながらOP Bボタンを押してもデチューンの調整が可能です)
- CV Dest: Fold CVでコントロールするFoldパラメータをPhase Distortion、Umbrage、Resonanceから選択します。
Modulation Operator Section
Hertz Donut Mk3ではモジュレーションを主目的としたオシレーター(オペレーター)を2基搭載しており、各オペレーターは4種のパラメータにパッチングなしでモジュレーションをかけることができ、設定をプリセットとして保存可能です。各パラメータ―へのモジュレーション量は後述のModulation Mixerセクションで設定します。AとBの各オペレーターセクションにはCourse Tune/Fine Tuneのノブに加えて、1V/Oct入力、アッテヌバータつきのFM入力、オペレーターの設定やModulation Matrixの設定に使用するメニューボタンが搭載されています。
オペレーターのメニューにはエンコーダーを押しながらオペレーターボタンを押すことでアクセスできます。メニューからはオペレーターの周波数モードを次の中から選択可能です。
- Quantize: オペレーターの周波数をPrimary Oscillatorの周波数とクォンタイズするかどうかを選択します。クォンタイズした場合には各種のモジュレーションで不協和音が生じにくく、ピッチ感を保ったままモジュレーションをかけることができます。クォンタイズした場合、オペレーターのCourse TuneノブはOperatorとPrimary Oscillatorの周波数比をコントロールします。Fine Tuneノブによりその周波数から連続的に周波数をシフトでき、オペレーターの周波数を少しだけ整数比からずらすことができます。
- Follow: クォンタイズは行いませんが、オペレーターのCoarse Tuneノブでは絶対的な周波数ではなく、オペレーターとプライマリーオシレーターの周波数比を連続的にコントロールします。プライマリーオシレーターの周波数変化に従うので、周波数変化しても音色を一定に保つ効果があります
- Free: オペレーターの周波数はプライマリーオシレーターに関係なく独立に決定するモードです
- A-B Link: オペレーターBの周波数がオペレーターAの周波数に従うモードです
External Input
オペレーターBには1V/Oct入力がなく、かわりにExternal Signal Inputが備えられています。ここに入力されたシグナルは後述のModulation Mixerセクションでオペレーターと同様モジュレーションソースの1つとして扱われ、各パラメータへの内部モジュレーションソースとして使用しモジュレーション量をプリセットに保存しておくことが可能です。
またエンコーダーを押しながらExt INボタンを押すとグローバルオプションメニューが開き、Coarse/Fineノブのアサインの逆転、プリセットCVの設定、AUX Outputの設定などが行えます。
Modulation Mixer Section
モジュレーションミキサーセクションでは、オペレーターA/B及びExternal Inシグナルの3つのソースから4つのパラメーターに対してかけるモジュレーション量の設定を行います。 まず設定するモジュレーションソースを決めたら、対応するボタンを押し、4つのモジュレーション先へのモジュレーション量をスライダーで調整します。大きな”MOD”ノブが全モジュレーション量のマスターコントロールになるので、ノブを右に回し切ってから設定してください。その後異なるモジュレーションソースを選択すると、その前のモジュレーションソースのモジュレーション量はロックされます。
モジュレーション先は基本的にパネルにある通りです。オペレーターAの時、”Operator Frequency”はオペレーターBの周波数に対するオペレーターAからのモジュレーション量になります。オペレーターの周波数モジュレーションはカオティックな結果を生みやすいので、微量なモジュレーションの方が上手くコントロールできるでしょう。EXT INのモジュレーション量を設定している時は、”Operator Frequency”がOP Aのモジュレーション量、”Phase Distortion”がOP Bのモジュレーション量となり、EXT INからPhase Distortionには内部モジュレーションできません。