MUSICAL FEATURES
Frap Tools Gは、CGM(Creative Mixer Series)の中核を担うグループ・モジュールです。このステレオ仕様のモジュールは、リンクされた8つまでのチャンネル・モジュールからの着信信号をブレンドし、それらのルーティングを処理します。本機の電源はChannelモジュール(C)からリボンケーブルを介して供給されます。
2016年モデルの改良版である本機の機能面は前モデルと同等ですが、グループ出力の作動モード切り替えスイッチがモジュール背面からフロントパネルへと変更され、SCやQSCと同様の12mmノブが採用されました。
HOW TO USE
Groupは、チャンネルのコントロールにより定義された全ての情報、ボリューム、エフェクト・センドレベル、およびステレオ・パンニングを実践します。モジュールは、アンプリチュード・コントロール(白)と2つのエフェクト・センド/リターン(黄色と緑) の3セクションで構成されます。本機では、チャンネルの信号およびそれらのエフェクトリターンを受け取ってミックスしたシグナルを、Masterモジュール(存在する場合)とそのグループ出力に送ります。
Amplitude Control
Gのメインとなるコントロールはモジュール下部の大きなGroupノブで、グループの最終的な振幅を設定します。これは接続されたチャンネルおよびリターン信号の合計の総体的な振幅設定です。また、ノブの左右には対応する左右チャンネルのクリッピングを示すLEDのペアを実装します。
Effect Send/Return
このセクションは、外部信号の処理のためのCGMのインターフェイスです。緑、および黄色の2つのセクションでで構成されており、各々がモノ出力(センド)とステレオ入力(リターン)を備えます。
Sends
センド端子からは、グループに接続された各チャンネルがセンド用に処理した信号の合計であるモノラル信号を出力します。
Returns
リターン・セクションは黄色と緑、左右2つに分かれています。上の2つのジャックはそれぞれセミ・ノーマライズされたリターン入力で、2本のケーブルがパッチされた場合はステレオとして、入力のどちらかだけにパッチされた場合はデュアル・モノとして機能します。2本のケーブルをパッチし、ステレオ・リターンとして使用する際は、上のジャックが左チャンネルの信号を、下のジャックが右チャンネルの信号を扱います。各リターン・セクションはChannelモジュール(C)の赤、黄色、および緑のものと同一の専用ステレオVCAを実装します。エフェクト・リターンの振幅コントロールには、小さなリターンレベル・ノブを使用します。リターンレベルはノブの上のジャックを介してCVコントロールも可能で、クリエイティブなステレオ・エフェクトリターンを作成できます。想定するCVレンジは0-5Vまたは0-10Vで、CVがパッチされた場合はリターンレベル・ノブがCVアッテネーターとして機能します。
Group Output
全てのグループは、ステレオ・ペアである2つのGroup Outputsを備えます。これらは、スレレオ・リターンからの処理信号の合計を出力するか、チャンネルとエフェクトの全体的な合計を出力するかをフロントパネルのグループ出力セレクターで変更できます。スイッチが左位置の設定では、2つのエフェクトリターンの合計が出力されます。このモードは、マルチトラック・レコーディングや信号の高度なパラレル処理に便利です。 スイッチを右位置に設定した場合は、全てのチャンネルの合計と黄色および緑のエフェクトリターン、すなわちマスターモジュールに送られるものと同じ信号が出力されます。Groupモジュールは最終ミキサーとしても使用できるため、Masterモジュールを省いた小規模なセットアップに特に有効なモードです。
Creative Functions
全てのグループは以下3つのクリエイティブなコントロールを備えます。
- Group Mute: エフェクト・センド/リターンを含むグループ全体をミュートします。Groupノブを最小値に絞るのと同等の機能です。
- Safe Solo: ミックス内の特定チャンネルを単離し、残りの全チャンネルをミュートします。この機能は、Channelモジュールの「Solo in Place」ボタンを押すことと、Groupモジュールの「Safe Solo」スイッチを動かすことの2つの操作で実現します。「Solo in Place」ボタンは、ソロにするチャンネル(白色LEDで表示)とミュートにするチャンネルを決定し、「Safe Solo」スイッチは、この選択を実行に移します(Group側も白色LEDで表示)。進行中のパフォーマンスに影響を与えることなく、事前にソロにしたいチャンネルを安全に選択できる事からSafe Soloと呼ばれています。
- PFL: ステレオPFLボタンを押すことで、グループのミュート中や、Groupノブが最小値に設定されている時に、そのグループを事前に聞くことができます。この機能を利用するには、グループをマスターモジュールのPFLに接続する必要があります。