MUSICAL FEATURES
Expert Sleepers Loreleiは、直交サイン波出力、ウェーブシェイピング、シンク/クロスモジュレーション機能を備えるアナログ・オシレーターです。ディスクリート・トランジスタOTA回路を実装する本機は、3つの波形出力を搭載します。これらの出力は全て同じウェーブシェイピング・コントロールの影響を受けます。ひとつ目の出力は可変パルス幅の矩形波を、残る2つのサイン波出力のひとつ目は三角波のような波形を、ふたつ目からはノコギリ波のような波形を提供。これら2つは直交サイン波(90度位相がずれている)に基づき生成されます。また、クロスモジュレーション入力は一般的なVCOのシンク入力と似ていますが、操作のニュアンスを広げることで多彩なサウンドの生成を可能にします。
HOW TO USE
Loreleiの入出力ジャックはプラスの電圧は赤、マイナスの電圧は青に点灯します。オーディオ信号はプラスとマイナスが素早く交替するため、紫に見えます。アッテネーター付きの入力は、ジャックと対応するアッテネーター・ノブを点線で示しています。Loreleiの入出力ジャックは上から下に、以下のように配置されています。
- Pitch CV入力(1V/Oct)
- Linear FM入力
- Exponential FM入力。アッテネーター付き
- Cross-Modulation/Sync入力
- Wave Shape CV入力。アッテネーター付き
- Square/Pulse出力
- Sine/pseudo-Triangle出力
- Cosine/pseudo-Saw出力
Controls
Loreleiのフロントパネルには3つのアッテネーターに加えて、8ポジションのオクターブ選択スイッチ・ノブ(白)、Tuneコントロール(青)、Shapeコントロール(緑)があります。Tuneノブは、オシレーターのピッチを約1オクターブの上下幅で調整します。
Wave Shapes
Wave Shape CV入力、およびノブは3つの出力の波形を同時にコントロールします。興味深い事に、ウェーブシェイピングを正確に実行した場合、中間地点でサインとコサイン出力のピッチ感が2倍になります。下のイメージは、Shapeノブを0から10まで操作した際の3つの出力をオシロスコープのトレースで示したものです。
Cross-Modulation/Sync
一般的なノコギリ波ベースのアナログVCOでは、シンク信号の周波数に基づいてランプ・インテグレータをリセットすることでオシレーター・シンクが行われます。Loreleiもこれに近い効果を獲得できますが、動作は異なります。Loreleiでは、Sync入力は基本的に入力が特定の電圧値以上(約3.3V)の場合にオシレーターが発振するのを防ぎます。しかしながら、これはon-offの作動ではないため、電圧値が上がるにつれて徐々に効果が適用されます。その結果、シンク用入力のスムースな波形(サイン波、三角波等)は、矩形波やパルス波とは異なる効果を生みます。また、パルス波をシンク入力として使用した場合、信号のパルス幅が結果に極めて大きく影響します。以下の例では、Loreleiの出力が上段(緑)に、シンク用入力波形が下段(マゼンダ)で示されています。
±5Vのサイン波によるSync:
±5Vの三角波によるSync:
±5Vのノコギリ波によるSync:
Syncのトリガー用に振幅を落としたノコギリ波:
±5Vの様々なパルス幅のパルス波によるSync: