MUSICAL FEATURES
Aloysiusは、AHDW(アタック/ホールド/ディケイ/ウェイト)で構成される、Trapezoid(台形)ジェネレーターとしても知られるエンヴェロープ・ジェネレーターです。すべてのエンヴェロープ・タイムをCVコントロール可能で、自動トリガーに設定することで複雑な電圧制御のLFOとしても機能します。
アタックおよびディケイ・セクションの形状は指数形から線形、対数形へと独立して、かつ連続的に調整できます。
モジュールはマイクロ・コントローラの使用やデジタル – アナログ変換、電圧レベルや応答時間の量子化もない、すべてアナログ部品のディスクリート・ロジックで構成されます。
HOW TO USE
入出力
Aloysiusの入出力ジャックは照光式で、正極の電圧では赤色に負極の電圧では青色に光ります(オーディオは正負が高速で切り替わるため紫色に見えます)。
各ジャックはそれぞれ上から下へ:
- Gate/trigger input
- Envelope output
- Attack time CV input
- Hold time CV input
- Decay time CV input
- Wait time CV input
です。エンヴェロープ・タイムの各CV入力は10Vの電圧幅が操作ノブの全範囲に相当します。ノブとCVの値はシンプルに合算され、負極のCVも受け付けます(負極のCVはノブを反時計周りに操作することで同様の効果となります)。
コントロール
フロントパネルには4つの大きなノブがあり、それぞれがAttack, Hold, Decay, Waitにそれぞれ対応します。モジュール下部の2つの小さなノブは、エンヴェロープのアタックおよびディケイ部分の形状を設定します。スイッチは3つあり、上のスイッチは動作モードを、下の2つは時間幅を設定するもので、アタック/ディケイ時間およびホールド/ウェイト時間をそれぞれ設定します。
動作理論
実際の作動はモード・スイッチに依存しますが、基本的な作動は全モードで共通です。
‘ Hold ‘モード
このモードでは、Gate入力へのパルスによってエンヴェロープがトリガーされます(下のイメージでは、入力トリガー/ゲート信号が緑色で、出力エンヴェロープが黄色で示されています)。
トリガーされると、エンヴェロープはAttackノブ(およびCV)が設定する速度で最大値(8V)に到達するまで上昇します。上昇したエンヴェロープはHoldノブ(およびCV)が設定する値(時間)で最大値に留まります。次にDecayノブ(およびCV)が設定する速度で0Vに到達するまで下降、エンヴェロープは停止します。
エンヴェロープは、常に最大レベルまで上昇します。これは仮に入力トリガーの長さが、最大値に達するために必要とする時間よりも短い場合でも同様です。
エンヴェロープは、ディケイ・ステージで再トリガーすることが可能で、この場合はトリガーされた時点のレベルから再び最大レベルまでの上昇を開始します(再トリガーによる0Vへのリセットはありません)。
アタックまたはホールド・ステージ中の受信トリガーは無視されます。
‘ Gated ‘モード
このモードと’ Hold ‘モードとの唯一の違いは、ホールドからディケイへの遷移が、入力トリガー信号がHighからLowになるタイミングで発生する点です。このモードではHold timeコントロールによる効果はなく、入力トリガー(ゲート)の長さが重要となります。
‘ Auto ‘モード
このモードでは、エンヴェロープがフリー動作のLFOとなります。ディケイ・ステージの終点でレベルが0Vになると、エンヴェロープは、自動的にアタックを再トリガーする前に、Waitノブ(およびCV)が設定する時間だけ待機します。なお、このモードでもGate入力はエンヴェロープのサイクル途中での再トリガーに利用できます。
Time ranges
Time rangeスイッチには、Mid(ium), Slow, Fastの3つの選択肢があります。Fastを選択した場合、おおよそ1ミリ秒から1秒でエンヴェロープの各ステージを調整できます。Midiumは約6倍遅く、Slowでは更に6倍遅くなります。上のRangeスイッチはアタックとディケイ時間の調整幅を設定し、下のRangeスイッチはホールドとウェイト時間の調整幅を設定します。
Envelope shapes
‘ A ‘とラベルされた上の小さなノブはアタック・ステージの形状を設定します。ノブの中央位置でアタックは線形(シンプルなランプ形状)となります。反時計回りに操作するとアタックは指数形になるため、ゆっくりと上昇を始めて次第に速くなります。時計回りに操作した場合は対数形のアタックとなり、素早く上昇を始めて次第に遅くなる形状を作成できます。
‘ D ‘とラベルされた下のノブはディケイ・ステージの形状を、上記と同様の手法で設定します。
なお、伝統的なアナログのADSRエンヴェロープ・ジェネレータは対数形のアタックと指数形のディケイ・リリースを持ちます。