MUSICAL FEATURES
Monitrは、ユーロラックシステムのための包括的なオーディオ出力モニタリング・ユーティリティです。マスターボリューム・コントロールを備えるVCA制御のステレオ入力ミキサー、VUメーター、およびパワフルなヘッドフォン・セクションで構成される本機は、ライブパフォーマンスで、またはスタジオでも詳細なモニタリングを可能にします。
- チャンネルごとにCVコントロール可能な2チャンネルのステレオVCAミキサー
- マスターボリューム・コントロール、および2本の5セグメントVUメーター
- CUEソースを選択できる、独立レベルコントロール付きのヘッドフォン・アンプ
- システム単位でのミュートを可能にするミュート・スイッチ
- 低ノイズ。+4dBのバランス型ラインレベル出力
HOW TO USE
ステレオVCAミキサー
‘IN 1‘と’IN 2‘、Monitrの2つのステレオ入力はオーディオ信号に適したACカップリング仕様で、R入力はL入力へノーマライズされています。これらの入力信号は低ノイズ設計のステレオVCA回路を介して増幅され、ミキシングされます。’CHAN 1‘と’CHAN 2‘、これら2つのパラメータはマニュアルでオーディオ信号のレベルを調整し、’VCA1‘と’VCA2‘はコントロール電圧の入力ジャックとして使用します。各ステレオVCAの最大レンジは10Vppで、ミックスされたステレオ信号はバッファリングされ、マスターボリューム回路へと渡ります。
マスター・コントロール
‘VOLUME‘パラメータは、最終ステレオ出力レベルを制御する可変アッテネータであり、このパラメータもまた信号をユニティゲインよりも+6dBまで増幅することができます。出力レベルは、+4dBuプロフェッショナル・ラインレベル出力用に適切にスケーリングされた、2本の5セグメントVUメーターにより視覚的に示されます。最良の結果を得るには、マスター信号のレベルを+3dBu(緑・黄色)以内に保ち、トランジェントのピークが時折+6dBu(赤色)に触れる程度に設定します。また、Monitrはメイン出力を完全に無音化できる’MUTE OUTPUT‘スイッチを備えています。このミュートスイッチはVUメーターおよびヘッドフォンのCUEセクションには影響しないため、ライブパフォーマンス開始前の音量の調整に便利です。
ヘッドフォンCUE
本機のヘッドフォン・セクションの回路は、スタジオでのモニタリングおよびライブパフォーマンスのどちらにも対応できるよう、幅広いヘッドフォンを駆動できるように設計されています。’LEVEL‘パラメータは’PHONES‘ジャックに接続されたステレオヘッドフォンの音量調整に使用します。許容するヘッドフォンのインピーダンス範囲は32Ωから600Ωです。
ヘッドフォンのソースは、ライブパフォーマンス中のCUEにも便利な3ポジションのスイッチで切り替えることができます。スイッチが中央位置の’MSTR‘はマスターで、VOLUME回路を経たメイン出力信号をソースとするため、VOLUMEパラメータもヘッドフォンの音量に影響します。残る2つの’CH1‘と’CH2‘はそれぞれ2つの入力信号をモニターし、VCAのレベル設定の影響は受けません(CHAN 1, CHAN 2, VCA1, VCA2)。
注意:PHONESジャックにMONOケーブルを接続してLEVELを上げると、過剰な電流が直接グラウンドに短絡し、ヘッドフォン出力が破損する可能性があります。
バランス出力
‘OUT L’と’OUT R‘は、1/4インチのTRSジャックを介してマスター・オーディオ信号のバランス型ラインレベル出力を提供します。一般的にオーディオ・インターフェイスやミキサー、アンプなどへの接続に使用するこれらのバランス接続は、比較的長いケーブルを使用した際も、送り先の入力側もバランス仕様であれば低ノイズの信号伝送を実現できます。アンバランス型のTSケーブルも使用できますが、伝送される信号も単純にアンバランスとなります。
パッチ例
サブグループ・ダッキング
ドラムまたはドラムミックスをIN 1にパッチし、他のオーディオミックスのサブグループをIN 2にパッチします。ドラム信号でトリガーされる反転エンヴェロープ電圧をVCA2にパッチすることで、ドラムを打つタイミングでチャンネル2をダッキングします。
ステレオFXコントロール
リバーブ、または他のタイムベースのエフェクトをIN 2に、ドライミックスをIN 1にパッチします。これにより、出力段でのエフェクト量を個別にコントロールできるようになり、VCA1入力を利用したCVコントロールも可能になります。不定期に変化する電圧を使った場合、より興味深い結果を作成できます。