MUSICAL FEATURES
Triple Steepleは、時間と対称性のコントロールを備える3チャンネルのエンヴェロープ・ジェネレータです。Triple Steepleが提供する5つのエンヴェロープ・モード、リニアまたはエクスポネンシャル応答、時間のCVコントロール、割り当て可能なCV入力、および内部ノーマライズを使って、基本的なエンヴェロープ形状から複雑なモジュレーションまで、様々なコントロール信号を作成できます。
- 3つのエンヴェロープ・ジェネレータそれぞれに専用の時間と対称性コントロールを装備
- 5つのモード:トリガー応答、ゲート応答、ループ、ゲート応答型ループ、およびクロック型ループ
- リニアまたはエクスポネンシャル応答
- エンヴェロープ・レベルを設定可能
- 2.5ミリ秒から15秒のタイミング(アタックまたはディケイ時間の最小値は250マイクロ秒)
- 割り当て可能なCV入力を使ってVCAモードまたはアクセント・モードを利用可能
- 入出力ノーマリゼーション
- 設定の保存機能
- 薄型設計
HOW TO USE
時間と対称性
Triple Steepleは、古典的なアタック-ディケイのアプローチではなく、各エンヴェロープの時間と対称性のコントロールを提供します。
TimeノブとCV入力を介して設定するTimeパラメータは、アタック時間とディケイ時間の和です。このパラメータを操作することで、アタック時間とディケイ時間の両方が同量で変更されます。
Symmetryパラメータは、Symmetryノブを介してアタック時間とディケイ時間の比を定義します。このノブが最小値の時、エンヴェロープのアタック時間はゼロとなり、ディケイのみとなります。ノブを時計回りに操作して値を上げると、アタック時間が増加すると同時に、ディケイ時間が減少します。Symmetryノブを中央位置に設定すると、エンヴェロープは対称、つまりアタックとディケイの時間が同一になります。ノブが時計回りに最大値の場合では、エンヴェロープはディケイの無い、アタックのみの動作となります。
5つのモード
各エンヴェロープは、5つの異なるモードを備えます。モードを変更するには、対応するチャンネルのModeボタンをクリックします。選択中のモードは、2つのLEDによって示されます。
01. Triggered
上昇エッジが1サイクルのエンヴェロープをトリガーします。
02. Gated
ゲート信号を入力とすることで、ASR(アタック-サスティン-リリース)タイプのエンヴェロープを生成します。
03. Looped
エンヴェロープは継続的にループします。上昇エッジが入力されると、エンヴェロープはリセットされます。
04. Gated Loop
入力信号であるゲートがハイの間、エンヴェロープは継続的にループします。着信するゲート信号が消失した場合は、即座に最小値に戻ります。
05. Clocked Loop
着信するクロックの周波数に合わせて、エンヴェロープがサイクルします。このモードでは、Timeは分割数パラメータのように機能します。 利用できる分割数は1, 2, 3, 4, 5, 6, 7, 8で、ノブを右に回すほど値が大きくなります。
エンヴェロープの形状
Triple Steepleでは、エンヴェロープごとに形状をリニア(線形/デフォルト)またはエクスポネンシャル(指数形)から選択できます。エクスポネンシャル応答に切り替えるには、Modeボタンを2秒間押し続けます(白色のEXP LEDが点灯)。
ACV入力とLevelメニュー
CV入力の割り当てメニューに入るには、ACV/LVLボタンを一度クリックし、ボタンが点灯したことを確認します。これにより、ACV入力の割り当てが編集可能となり、3チャンネルのいずれかの対称性、または振幅をコントロールできます。
特定のチャンネルの割り当て先を切り替えるには、対応するチャンネルのModeボタンをクリックします。2つのMode LEDとShape LEDにより、選択中のモードが以下のように示されます。
01. Symmetry
ACV入力は対称性のバイポーラー・コントロール(-5Vから+5V)として機能し、チャンネルのSymmetryパラメータ値に加算されます。
02. Amplitude
ACV入力は、Levelメニューで選択した振幅値と0Vの間で変化する、振幅の正極ユニポーラー・コントロール(0Vから+5V)として機能します。選択したLevelが0Vの場合、このオプションは機能しません。
03. Accent
ACV入力にゲート=ハイの信号が入力されている間、エンヴェロープの振幅は設定されたLevelから8Vまで上昇します。このオプションはチャンネルのLevelが8V以外に設定されている場合にのみ機能します。
なお、3つのチャンネルのうち1つに、任意のパラメーターを同時に割り当てることができます。
Levelの設定メニューに入るには、ACV/LVLボタンをもう一度クリックします(ボタン点滅)。 これにより、エンヴェロープの振幅レベルの幅を編集できます。
メニューから退出して通常のモード選択オペレーションに戻るには、ACV/LVLボタンをもう一度クリックします。
入力ノーマリゼーション
チャンネル2と3は、各々のゲート入力へのパッチがない場合は先行チャンネルのディケイの状態を受け取ります。下のイメージでは、このノーマリゼーションによって、Gateモードでのチャンネル1のディケイが、チャンネル2のゲートとして機能している様子が確認できます。
出力ノーマリゼーション
出力3は、ケーブルがパッチされることでノーマリゼーションが無効化されない限り、先行する2チャンネルの出力の最大値を出力します。
出力1または2にケーブルをパッチすることで、そのチャンネルのエンヴェロープを’ MAX ‘機能から除外します。
この例では、チャンネル1および2の出力ジャックへのパッチが無く、チャンネル3の出力が全3チャンネルの最大値を出力している様子が確認できます。
現在の状態を保存する
現在選択中のモード、エンヴェロープの応答タイプ、振幅レベル、およびACVの割り当てを保存するには、 ACVボタンを2秒間押し続けます。すべてのLEDが点滅し、保存が完了したことを示します。