MUSICAL FEATURES
Data Benderは、実験音楽の愛好家にはお馴染みのサーキット・ベンディングをユーロラックモジュールで再現するサーキットベント・デジタルオーディオ・バッファーです。電子機器が故障したり壊れたりする様子を、CVコントロール可能なユニークなパラメータで表現。96kHZ,24bitの高音質で最大1分間のステレオ・オーディオを保持可能なバッファーを搭載するData Benderは、入力信号をクリエイティブな方法で多彩にトランスフォームします。
- サーキットベント・デジタルオーディオ・バッファー
- CDの飛び、ソフトウェアのバグ、古びたテープ機器、傷ついたレコードなどを再現
- 最大5分間のステレオ・サンプリング
- ステレオ入出力
Interface
マウスオーバーで各部の説明が表示されます
HOW TO USE
Time
Data Benderの主要パラメータであるTimeは、着信オーディオが処理されるサンプル周期を設定します。Timeパラメータによって設定された現在のセクションの外側にあるバッファスペースは、バックグラウンドで書き込みが行われるため、Timeの変更時にも比較的新しいオーディオが常にバッファに存在します。これにより、Data Benderは最大で1分前のサウンドを取り戻すことが可能です。また、Data BenderはTimeパラメータの作動に影響する2つのクロックモードを備えており、これらはClockボタンの操作により切り替えます。
- Internal Clock Mode: このモード中、Clock LEDはクロックの速度で青色に点滅します。Timeノブは最小16秒、最大80Hzの範囲でクロック周波数を滑らかにコントロールします。
- External Clock Mode: 外部クロックに追随するこのモードでは、LEDは外部クロックの速度で白色に点滅します。Timeノブは外部クロックの周期に対する乗法/除法コントロールとして機能します。
Repeats
Repeatsパラメータは、1次バッファをオーディオの小さなサブセクションに分割し、これらを録音されたオーディオバッファの繰り返し部分として再生します。Data Benderのいくつかのパラメータは、バッファのどの部分がリピートされるかをコントロールします。
Corrupt
Corruptパラメータは、Corruptボタンで選択したモードによって以下のように異なる働きをします。
- Decimate(青色): ビットクラッシュとダウンサンプリングをコントロールします。
- Dropout(緑色): ランダムなオーディオのドロップアウトの発生をコントロールします。低い設置値ではドロップアウトは減りますが長くなり、高い設定値ではドロップアウトが増え、長くなります。
- Destroy(ゴールド): 信号に適用するソフトサチュレーションおよびハードクリッピングの量をコントロールします。ノブが中央位置までの半量は柔らかいサチュレーション、それ以上の値になるとサウンドは荒々しく変化します。
Bend & Break
Data BenderはBendとBreak、2つのパラメータの作動を変更する2つのモードを搭載しています。これらはModeボタンを押すことで切り替えます。
Macro Mode
Macroモード(Modeボタン=青色)は、クロック設定に基づいて自動化されたパラメータを持つコントロールのセットです。
- Bend: テープメディアや再生機器に着想を得たBendパラメータは、Vari-speedコントロール、オーディオの逆再生、レコードのクリックやポップノイズ、およびテープストップのようなエフェクトを提供します。Bend LEDが青色の状態でエフェクトが有効となり、クロック分割ごとに再生速度および方向に対する特定の効果が起こります。出現の頻度や組み合わせはノブの設定に依存します。ノブが最小値ではエフェクトは無効となり、小さい値ではオーディオは元の再生速度で逆再生される確率はわずかです。大きい設定値では様々な間隔でオーディオを順方向または逆方向で再生、再生速度の変化にスルーを導入します。
- Break: CDやワイヤレスオーディオ、およびソフトウェアのバグといったデジタルオーディオ機器の誤動作をエミュレートするBreakパラメータは、傷ついたCDのグリッチや再生ヘッドの故障、同期されたオーディオのドロップアウトに似た効果を体験できます。Break LEDが青色の状態でエフェクトが有効となり、クロック分割ごとに再生位置や繰り返しの回数に対する特定の効果が起こります。出現の頻度や組み合わせはノブの設定に依存します。 ノブが最小値ではエフェクトは無効となり、小さい値では繰り返し回数の追加、またはバッファの新しいサブセクションへの移動が起こる確率はわずかです。大きい設定値ではバッファのあらゆるサブセクションへ高い確率でジャンプします。また、ノブの設定よりも高い任意の場所に繰り返しを設定し、各リピートに対して最大で90パーセントの無音部分を追加することもできます。
Micro Mode
Microモード(Modeボタン=緑色)では、モジュールのパラメータを個別にコントロールすることで、電子機器の破壊と機能不全の小宇宙をコントロールします。
- Bend – Playback Speed / Reverse: MicroモードでのBendパラメータは、上下3オクターブに渡る再生速度のコントロールのように機能します。再生速度が進むとLEDは青色になりますが、元の再生速度に対して特定の上下倍数(オクターブ)の場合はシアンになります。反転するとLEDは緑色になりますが、元の再生速度に対して特定の上下倍数(オクターブ)の場合はゴールドになります。また、Bendボタンを押すことで再生方向を切り替えます。
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Break – Traverse / Silence: Breakボタンの操作、またはゲートを送ることでTraverseとSilenceを切り替えます。ノブ、CV、またはRepeats設定のいずれかが選択中のサブセクションを変更するとBreak LEDがゴールドに点滅します。
- Traverse: LEDが消灯状態の時、Breakパラメータはサブセクションの横断をコントロールし、アクティブなバッファの各ぶつ切り部分を選択可能にします。ノブが最小値では最初のサブセクションを選択、最大値ではRepeatsによって決定される最後のサブセクションが選択されます。したがってRepeatsが1(最小値)ではエフェクトは無効となります。
- Silence: LEDが照光状態の時、Breakコントロールは導入される無音部分の量に対するデューティー・サイクルのように機能します。ノブが最小値の時、無音部分の導入は起こりません。ノブが最大値では、再生バッファの90パーセントが無音に置き換えられます。
Edit Functions
Data Benderが搭載する2次機能および追加機能にアクセスするにはShiftボタンを使用します。Shiftボタンを押したままにすると他6つのボタンが緩やかな点滅に変化、その状態で以下のノブ/ボタンのコンビネーション操作で2次機能を実行します。
- [Shift + Time Knob] Glitch Windowing: 個々のStutter音に適用する窓関数の量をスケーリングします。ノブを最小値にするとハードエッジが発生、クリックが頻繁に起こります。グリッチ系ビートや効果音の作成に便利です。ノブが最大値では、グリッチは完全にウィンドウ化され、フェードアウトする前に一瞬だけ最大レベルに到達します。アンビエント・ジャムに便利です。
- [Shift + Break Button] Restore Settings: 全ての設定をデフォルトに戻します。Shiftボタンを押したままにするとBreakボタンは緩やかな白色の点滅に変化、ボタンを押すことで設定を初期値にリセットします。
- [Shift + Clock Button] Gate Behaviors: ゲート入力のモードを切り替えます。Shiftボタンを押している間、Clock LEDは選択中のゲートモードを示します。その状態でClockボタンを押すことで、ゲート入力の反応をラッチ型(青色)とモメンタリ型(緑色)で切り替えます。
- [Shift + Bend Button] Stereo Behavior: Macroモード時のステレオ処理設定を変更します。Shiftボタンを押したままにすると、Bend LEDは選択中のステレオ処理設定を示します。その状態でBendボタンを押すことで、Bend/Breakの全ての自動設定を各ステレオ出力で個別にする(青色)か、同一にする(緑色)かを切り替えます。
- [Shift + Corrupt Button] Corrupt as Reset: Corrupt Gate入力の作動モードを切り替えます。Shiftボタンを押したままにすると、Corrupt LEDが選択中のモードを通常(青色)かリセット入力(緑色)で示します。リセット入力に設定した場合、Corrupt Gate入力への信号により内部/外部クロックをリセットします。
- [Shift + Freeze Button] Freeze Behavior: Freezeボタンの作動モードをラッチ型/モメンタリ型で切り替えます。Shiftボタンを押したままにするとFreeze LEDが選択中のモードを表示、その状態でボタンを押すことでモードを切り替えます。
Storing Settings Between Power Cycles
Data Benderは、Shiftボタンを離すたびに以下の設定を保存します。
- Bendの状態
- Breakの状態
- Corruptのモード
- クロックソース
- 処理モード(Macro or Micro)
- ステレオモード(Unique or Shared)
- 窓関数の量
- ゲート入力モード(ラッチ型/モメンタリ型)
- Freezeモード(ラッチ型/モメンタリ型)
- Corrupt Gate入力の状態(通常/リセット入力)