MUSICAL FEATURES
Instruo Lionは、1970年代を象徴するモジュラー・シンセサイザーを彷彿とさせる、ピン・スタイルのインターフェースを採用した6×6のマトリクス・ミキサーです。信号のルーティングからエフェクトの挿入、段階状のアッテネーションによる的確なサミングまで、付属のピンケーブル、またはインサーション・ケーブルを用いた直感的で素早いライブ・パッチングを可能にし、システムの入出力ネットワークの中枢を担います。
- 6×6 ピン・スタイルのマトリクス・ミキサー
- 信号経路へのセンド/リターンの挿入
- 的確なサミング
- パッシヴ・マルチプル能力
- チャンネル3〜6を利用した段階状アッテネーション
- 10本のピンケーブルが付属
- 2本のインサーション・ケーブルが付属(黒=send, 金色=return)
HOW TO USE
Lionのインターフェースは3つのセクションに分かれており、信号回路は入出力ともにDCカップルドで設計されています。モジュール左側には1から6までの番号が割り当てられた信号の入力端子が縦に6つ、モジュールの最下段にはαからζまでのギリシャ文字が割り当てられた信号の出力端子が横に6つ並び、それぞれの入出力をつなぐ形でマトリクス状に並んだ、パッチポイントと呼ばれるTRS仕様のソケットが配置されています。パッチポイントは、信号のルーティングおよびエフェクトの挿入機能に加え、パッシブ・マルチプルとしても機能します。通常のモノラル使用のパッチケーブルを使用して、入力信号をパッチポイントから直接取り出すことが出来ます。
- α(アルファ)およびβ(ベータ)からは、合算された信号が常にユニティーゲインで出力されます。
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γ(ガンマ)、δ(デルタ)、ε(エプシロン)およびζ(ゼータ)からはピン接続されたソースのミックスをユニティーゲインで出力しますが、対象の左隣りの出力端子にパッチが無い場合、その出力信号を直接加算します。このスループットは1/3のゲインリダクションを生みます。また、同じ行に複数のピンケーブルを挿すことで入力信号のゲインを加算します。
例えば、入力1に信号を入力し、1行目のαにピンケーブルを挿した場合は、αおよびβからの出力はユニティーゲインとなります。この時、γからの出力信号は1/3に減衰し、δ出力はさらに1/3に減衰。このようにチャンネル出力が加算される事で段階状のアッテネーションが適用されます。
- 同様に、入力1に信号を入力し、1行目のζにピンケーブルを挿した場合、ζからの出力はユニティーゲインとなります。この時、追加のピンケーブルを1行目のεに挿すことで、信号のゲインが2/3増加します。続けて追加のピンケーブルを同行のδに挿すと、信号のゲインは更に2/3増加します。
PATCH EXAMPLES
Mixing:
- ミキシングしたい信号を何れかの入力に接続し、ζ出力をモニターします。
- パッチポイント上の対応する行にピンケーブルを挿入します。
- ピンケーブルを挿入した位置によって異なるアッテネーションが適用されます。
- 同じ行に複数のピンケーブルを挿入することで、入力信号にゲインが追加されます。
例えば、入力1に信号を入力し1行目のζにピンケーブルを挿すと信号はユニティーゲインで出力されます。同量のアッテネーションが適用される最初の2つのパッチポイントを除いた同じ行の左のソケットにピンケーブルを移動する度に、信号は1/3に減衰します。
Effect Insert:
- オーディオ信号を入力1に入力し、α出力をモニターします。
- 1行目のαにインサーション・ケーブルをパッチします。
- インサーション・ケーブルの黒(send)側をお好みのエフェクトの入力と接続します。
- エフェクトの出力をインサーション・ケーブルの金色(return)側と接続します。
- この方法は、任意の入出力で実行することが出来ます。
Basic Feedback:
- 入力1に信号を入力し、ζ出力をモニターします。
- 6行目のζにピンケーブルを挿入します。
- パッチケーブルでα出力を入力6に戻します。
- 6行目のαにインサーション・ケーブルをパッチします。
- インサーション・ケーブルの黒(send)側をVCAの入力と接続します。
- VCAの出力とインサーション・ケーブルの金色(return)側と接続します。これによりVCA制御のフィードバック・ループが成立します。
- オーディオ信号をループに導入するために、1行目のαにピンケーブルを挿入します。