MUSICAL FEATURES
Cocoquantus2は、8ビットルーパー/サンプラーである“Coco”2つと、周波数コントロール可能な5つのVCO/LFOを搭載した“Quantussy”、そして3.5mm以外にピエゾやXLRでの入力も可能にする“Input”セクションで構成されたローファイサンプリング・ルーパー・ディレイワークステーションです。
- 8ビットのディレイルーパーは再生スピードをノブ・CVでコントロール可能(スピードにより録音時間は1秒未満〜約1分)
- カオティックな振る舞いも起こせる5つのオシレーターはLFO〜VCOとして使用可能
- XLRによるマイク入力、ピエゾ入力、2つのラインレベル入力
- ノイズを低減させるドルビースイッチは無音のパンチインにも使用できます
- 入出力のVCAコントロール
- オシレーターはグローバルなピッチコントロールとカオスコントロールを搭載
- オシレーターは三角波とステップ出力を搭載し、スピードのレンジスイッチやFM/リスタートなどの電圧コントロールを搭載
HOW TO USE
電源を入れるとCocoのバッファにはランダムなノイズがロードされます。新しいオーディオのCocoへサンプリングは、次のような方法で行います。
- 手前側側面の3.5mmステレオ入力による外部音入力・・・パッチするとCocoへ直接入力されます
- XLRまたは手前側面のピエゾ(モノ)入力による外部音入力・・・XLRやモノ入力へパッチし、対応するバナナの出力ジャックからオーディオを取り出し、サンプルしたいチャンネルのCocoのシグナル入力へパッチします。この場合はエンベロープフォロアーシグナルも取り出すことができます。
- VCOとして使用しているQuantussyのオシレーター出力を、サンプルしたいチャンネルのCocoのシグナル入力へパッチします。
2つのCocoセクションはそれぞれQuantussyとの間にLEDを搭載し、録音状態を表示します。LEDが点灯しているときは録音をしておらず、ルーパーとして再生のみ行います。LEDが点灯していない時は入力の録音と再生を行います。録音状態の時、再生音を入力に戻す右側のフィードバックつまみを上げることで、ディレイのように機能させたり、オーバーダブを重ねていくこともできます。
Coco上部のグレーのジャックはフィードバックされるディレイラインのみのオーディオを出力します。メインのステレオミニ出力からは両方のCocoのディレイラインシグナルとゲイン反映後の入力(ドライ)シグナルがミックスされて出力されます。
DolbyスイッチはCocoquantusのもう一つのポイントです。1つのCocoに2つのDolbyスイッチがあり、各スイッチを上位置にすると、左側が入力に対して、右側がフィードバック(ウェット信号)に対してノイズリダクションを行います。中位置でDolbyオフです。
下段位置の動作は特殊で、入力側のスイッチが下位置の場合、出力側の音が出ている時に入力がミュートされます。出力スイッチが下位置の場合、入力側の音が入ってきている時出力がミュートされます。つまり入出力が逆側の信号によってゲートされます。これによってある種の音楽的な効果を作り出すことができます。
QuantussyセクションはLFO/VCOになるオシレーターを5基搭載し、お互いに相互作用、FMなどを行うことで複雑なモジュレーション信号やオーディオを合成できます。中でもグレーのステップ波形出力は他のオシレーターからの影響も受ける複雑な信号を出すことが可能です。また右下のChaosノブ一つでオシレーター間のクロスモジュレーションによりカオティック〜ノイズ的振る舞いを導入できます。QuantussyとCocoの相互作用によってバッファのオーディオは無限に発展を続けることができます。
Interface
Ciat-Lonbardeのバナナシンセは、青や緑の寒色系が入力、赤やオレンジ、黄色などの暖色系が出力になります。細かい操作法がわからない場合も出力から入力へとパッチして何が起きるか実験してみるような使い方をすることで新しい演奏体験が可能です。
マウスオーバーで各部の説明が表示されます。